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技術革新ファイル
美を支える技術/インテリジェント繊維
6 和紙の技術
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Innovation Story
日本人が伝統的に受け継いできた工業技術の一つに製紙業があるが、近年、その「技」が先端技術に応用されている。
和紙に学んだ機能紙(京都大学 稲垣寛)
現在、機能紙と呼ばれる合成繊維でできた紙が、産業界のいたるところで使用されている。機能紙は耐水性、耐熱性、耐酸、アルカリ性などの機能を持つことができ、例えば、リチウムイオン電池やプリント基板などに使われている。日本はこの機能紙の分野で世界のリーダーであるが、ここには千年にわたる和紙の紙漉き技術の伝統があるとも言われる。日本初の合成繊維ビニロンを発明した桜田一郎のいた京都大学の繊維化学教室で、このような合成繊維を使った機能紙の開発をしていたのが、稲垣寛である。稲垣の最初に作ったビニロン合成繊維紙はムラが多かった。そこで、彼は高知の「土佐和紙」の紙漉き技術から、粘材つまり「ネリ」をいれて、合成繊維を均一に攪拌させることを学び、これを合成繊維に応用し機能紙の開発に成功した。現在ではビニロン以外の合成繊維を用いた、機能紙が作り出されている。日本の和紙抄造技術は様々な繊維を選ぶことができ、これが合成繊維でも応用されているのである。
車に利用される和紙(ダイナックス)
現在のオートマチック車におけるクラッチ機構には、日本の紙漉き技術培われた摩擦材が使用されている。摩擦によって、クルマの加速・減速を伝えるクラッチ板には、油の吸収が容易で、摩擦熱をすばやく逃がし、薄くて、耐久性が高い材料が求められるため、従来より機能紙と呼ばれる、特殊な紙が使われてきた。しかし、以前のアスベスト(石綿)で作られていた機能紙は、アスベストの発ガン性のため使用が禁止された。北海道千歳市にあるダイナックスは四国の機能紙メーカーの協力を得て、アスベストを使わない、クラッチ材用の機能紙を開発した。現在、当社の日本でのシェアは60%、海外を含めたシェアでも30%を持っている。
金箔技術と油とり紙
日本の伝統文化の中には、金属を薄く延ばして「箔」にする技術があった。なかでも金沢を中心とした、極薄の金箔を作る伝統技術は、現在でも世界のトップをいっている。金箔を作る際は、直接金を打ち延ばすことができないため、一枚一枚を紙で挟んで打ち延ばす。この紙が箔打ち紙で、叩かれて繊維が滑らかになったものが古来からあぶらとり紙として利用されており、近年も女性を中心に多く利用されている。また極薄の金箔を製造する技術は、薄い銅箔を必要とするプリント配板製造技術に応用され、日本の5社が世界市場をほぼ独占している。
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